この朗読劇『5 years after』という作品は、日常どこにでもいそうな青年水川啓人(みずかわけいと)の20歳、25歳、30歳の5年おきに経験する出来事を描いています。
つまり、5 years afterです。学生から社会デビューし、10年間の間で起きる人生のあれこれ。啓人の人生はひょんなことで展開していきます。我々演劇界の中で20代を
過ごす若者にも様々な人生があります。うまくいっていると思っている者、うまくいっていないと思っている者、他人からはうまくいっていないと思われながら自分ではうまくいっていると思っている者、他人からはうまくいっていると思われながら自分ではうまくいっていないと思っている者。誰と出会うか、何に影響されて何が起きるのか。それは演劇界だけに限らずどの世界でもその時その時に向き合いながらどの方向に向かうのか指針を決めて行かなければなりません。自分もそうですが、本当にその時の判断が正しかったのかどうかというのはきっとあとから20代を振り返って思うことなのでしょう。その時の判断で突き進むしかない人生だからこそ水川啓人の人生を垣間見ていただき、何かを感じ取っていただければと思います。

役者3名による朗読劇『5 years after』は2020年11月1日(日)〜8日(日)にver.1を、11月10日(火)〜15日(日)にver.2を上演いたしました。朗読劇のあとに毎回出演者に
よるアフタートークを行ない、『5 years after』(60分)+『３actors talk』(30分)という形で、休憩なし90分の一つの作品として合計28回上演いたしました。

そして、ver.3として2021年1月26日(火)〜31日(日)に『5 years after』ver.3 〜J-T-N〜を上演することになりました。出演者は陳内将さん、武子直輝さん、長江崚
行さんです。サブタイトルは陳内さん、武子さん、長江さんの頭文字で〜J-T-N〜になっています。この朗読劇は全部で60役あることもそうですが、演じる役者によって作品が様変わりします。堤泰之作・演出による堤ワールドを表現するには役者が占めるウェートはかなりのものがあり、相当の芝居力が要求されます。そういった意味では今回のキャスティングもとても楽しみであり、これまでとはまた違った世界観を表現すべく実力者が揃いました。『３actors talk』も含めてワクワクしています。

これまでと同様、徹底してコロナ感染予防対策を実施し、劇場にてお待ちいたしております。
この笑いながら泣ける朗読劇と、それを演じた役者を丸裸にするアフタートーク、楽しさあふれる90分間をぜひぜひ体感してください！